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2008年 04月 18日
固定化酵母の作り方

今回はアルコール発酵に使いやすい固定化酵母の作り方を載せようと思います。


固定化酵母の製作方法

用意するもの
生イースト アルギン酸ナトリウム 塩化カルシウム マグネチックスターラー
500mlビーカー(2) ガスバーナー グルコース 薬さじ ガラス棒
ガーゼ 糖度計 冷蔵庫 電子秤

1、アルギン酸ナトリウム1gに50mlの純水に入れて加熱し溶かした後に冷却する。
2、生イースト50gに50mlの純水を加え均一になるように混ぜる。
3、アルギン酸ナトリウムの水溶液に生イーストを溶かしたものを加え混ぜ合わせる。
4、塩化カルシウム10gを500mlの純水に溶かし冷蔵庫で冷やしておく。
5、塩化カルシウム水溶液をマグネチックスターラー使いながら3で作った液体をピペットで滴下してゆく。
6、出来た固定化酵母を冷蔵庫で冷やしながら適度に30分間隔程度でかくはんしながら2時間程度冷やす。
7、塩化カルシウム水溶液を取り除くため固定化酵母をグルコース水溶液で2回ほど洗う。
このときガーゼなどで水分を取るといい。

※これでビーズが100ml出来ります。
※この固定化酵母は再利用が可能なため酵母をそのまま使うよりコストを抑えられます。


この酵母を使って糖度別の実験をしてみたところ以下のようになりました。

糖度別のエタノール発生量 (37℃で発酵)

糖度   質量      体積   密度   生成量(g) 生成量(ml)
糖度10  9.23g  10.0ml  0.92g/ml  8.52g 15.16ml
糖度11 11.11g  12.2ml  0.91g/ml 10.12g 18.01ml
糖度12 10.24g  11.3ml  0.91g/ml  9.28g 16.51ml
糖度13  3.18g   3.5ml  0.91g/ml  2.89g  5.14ml
糖度14  3.40g   4.0ml  0.76g/ml  2.31g  4.15ml
糖度15  4.02g   4.6ml  0.87g/ml  3.51g  6.24ml


この固定化酵母を使って色々と実験が出来ます。


上記の手順で注意すること
ピペットで滴下するときにミスをすると球ではなく線の固定化酵母が出来てしまうので手が疲れてきたら休んで慎重にやった方がいいと思います。

by Chlorophyll-a | 2008-04-18 19:43


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